終わりよければすべてヨシ


このタイトルは、最近そう言えばいつもこうなんだよなーって思ったのである。
撮影のラストを迎えるころに、とてもいい雰囲気で撮れだすことが多いのだ。
それで調子に乗って撮り続けたことはないが、撮影が終わって今から美味しいもの食べに行こうって思って頑張ってくれるのか、まなちゃんはいつもラストに好印象と手応えを感じさせてフィニッシュさせてくれる。
これは、次回の撮影もまたイイのが撮れそうだと思わせてくれるわけだが、このもう少し撮りたかったなぁ・・・って思いながらラストのフィルムを回すのがいいのである。
何事も、クドイくてシツコイのはいかん。

時々、最後のフィルムのラストカットを残して、撮影の最後にレフを取り付けていた三脚にカメラを固定し、二人で記念撮影することもあったりするのだが、そのワンカット分まで使い切ってしまうことも多いし、ツーショット記念撮影のことなんかきれいに忘れてしまうことがけっこうある。

このラストにいい表情が撮れるってことは、一人のモデルを撮り続ける上では非常に大事な要素である。その逆で、徐々にトーンダウンして「今日はこれぐらいにしとこうか・・・」なんて終わり方は想像しただけでも寒くなるし、そんな状況になってしまった時はもう撮るのを止める時かもしれない。

ラストカットになって良くなってくるのが普通といえば普通であるかもしれないが、その日の撮影のリズムにもお互い慣れてくるし、光の状態もドラマチックに傾いてきて気分的にもノッて来て当然である。先日の茜ちゃんの撮影でもそうだったが、夕方の北公園は最高のロケーションであると私は思っているが、明るい笑顔が主体の茜ちゃんもラストになるとあの北公園の夕日に染まってしっとりとした表情が多くなってきてのフィニッシュである。

こうやって、オッケー最高!って具合に終わった撮影は、とても好印象として残るのだが、まなちゃんとの撮影などは、私が指揮を握っていることもあって、このラストの好感触をすごく大事にしているのである。

だから、これを計算してその日の撮影の青写真を描くわけだ。それでも、予定は未定であるから、ラストと考えていた撮影の前にイイものが撮れていて、リズムが合えばそこで引っ張って終わりにすることもあるし、天候の影響で早めに切り上げなければいけなくなった場合などは、仕方なくラストを迎えることになるが、あぁ・・・残念だなーなんて気分で撮ることは絶対にしない。
何事もプラス志向の私とまなちゃんであるから、こんな真っ黒な空なんてめったにお目にかかれないぞー!って盛り上がるわけだ。
また、その逆もしかり。去年の水着撮影では台風の大接近でかなりヤバイ天候だったのだが、何故かラストに近づくにつれて、雲が切れだして夕日が射してきたもんだから、忘れられないラストカットが撮れたのだ。

今回私がいたいことは「次回にいい流れを繋げろ」ということである。これは撮影に限らず何事でも重要な要素である。
野球でもそうだ。いい攻撃ができて逆転したら、その裏の守りはピシャリと押さえて流れを切らないようにするし。仮に負け試合であっても9回の裏に粘りを見せれば翌日の試合が期待できたりするではないか。

私はまなちゃんとの撮影が近づくと、今までの撮影を思い返してみることが多い。そしていいリズムで撮れた時のことを思い出してイメージを描くのだ。
そういうわけで、次に繋がる撮影を心掛けたいものである。

<−戻る