いい出会いかも?


次に私が個人撮影しようと思っているモデルが、ひょんなことから見つかったのである。その子はまきちゃんと言うのだが、完全なる素人である。まぁプロモデルもピンキリであるから、素人であることは私にとって大した問題ではない。撮られる事に不慣れであるのは当然だが、そんなものは時間が解決してくれるから、まったく心配はしていないのである。

それより、プロのモデルであってもまったく息が合わないモデルも多く、特に私の撮り方はポーズの上手い下手はそれほど関係ないのである。
まなちゃんのような表情やポージングは、初めから期待していないし、期待するのは可哀想だ。
はたまた、ゆみちゃんのようにある種完成されたモデルっぷりなど、とんでもないわけだが、そこがまたまきちゃんのよさとも言える。

モデル気取りのコスプレイヤーやネットアイドルに比べて、完全にゼロからのスタートであるが、無垢なまきちゃんの魅力はここにあるとも言える。
普段は完全にノーメイクで、昨夜もちょっと会ったが、口紅を付けてただけで見違えたのである。私がこの前初対面の時に「口紅だけでもかなりよくなるよ」って言ったのを実行してくれていたようだが、洗いざらしのジーンズと白いTシャツ姿もなかなかよかった。
先日は地味なワンピースをサラっと着ていただけだったが、これがまた似合っていて印象的だったが、今日のジーンズも新しい発見であった。

街を歩いていても、多分雑踏にかき消されてしまうようなタイプだが、何故か私には気になる存在であり、何かがアンテナに引っ掛かったのだ。その何かがすぐに分かってしまうようでは、多分撮りたいとは思わなかったであろう。

そんなまきちゃんから、先週末に突然電話があって、何かと思えば「おばぁちゃんが倒れたから、しばらくバイトを休みたいんだけど、聞いてもらえなさそうだし、昨日は無断で休んだので恐くて電話できない・・・」ってことだった。私はそのバイト先の店長でもなんでもないのだが、そういうことを相談してくれるだけでも嬉しいではないか。その後も、「ドキドキしながら電話したけど、ちゃんと休みがもらえました、ありがとう」ってメールをくれたが、こういう部分を大事にしたいのである。最近ちょっとうんざり気分であった私には、ホッとさせられる瞬間でもあった。

完全な素人を本格的に撮るのは、まきちゃんが初めてとなるが、どうにでも染まるだけに責任重大でもあるが、それ以上に楽しみでもある。まきちゃんの撮影にはヘアメイクのKeikoさんの手も借りようと思っているのである。

まきちゃんが、こんな話しをしてくれたのだが、バイト先の男の人にこんなことを言われたそうな。ウイッグをつけて後ろでまとめてた髪をほどいて、パーマをかけた髪をおろして行ったら、「使用前、使用後みたいやなー」ってほざきよったらしい。「ヒドイと思いませんかぁ?」ってことだったが、最近デリカシーの無い奴がホントに多い。軽い気持ちで言ったのだろうが、まきちゃんにとっては、かなりショックな一言であったはずなのだ。そんな部分も含めて、しっかりケアしてやらなくていけないと思っている。

それと、もう一つ。まきちゃんの語り口調である。何故か以前から知っているような気がしたが、それがまなちゃんの話すリズムと同じなのだ。
ゆっくりとふんわりした話し方がすごく心地いいのだが、私はおっとりタイプと相性がいいようだ。
まきちゃんに、「自分は普通だと思っているのに、周りからおっとりしてるねって言われるんじゃない?」って聞くと、「そうなの!」って答えだったが、実はこれと同じことをまなちゃんが言っていたのであった。
さぁ、どう展開するか、今からすごく楽しみなまきちゃんなのである。


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