気持ちに応えたい


何度経験しても恋は初恋なのではないだろうかって思うのである。相手が変われば恋の過程や行方は、こんなにも違うのかってほどに変化する。それは、そんじょそこらの小説なんかよりもっとドラマチックなのである。そして、たとえ歳を重ねていても新鮮な気持ちの昂ぶりだって、ちゃーんとやってくるものだ。カップルの数だけ恋愛のカタチは存在するし、その出会う時期によっても大きく変化する。それは当然のことだが、世界でたったひとつのカタチ・・・ いつも不思議な力を感じずにはいられない。
個人撮影における恋愛感情の世界でも、毎回が初恋気分になれるのである。それは、モデルが変わるからではない。そんな当たり前のことじゃなく、ずっと一緒にやっているまなちゃんとの撮影でもそうなのである。
次回の撮影プランはもう話してあって、快くOKをもらっているので、後は私の方でさらに煮詰めるだけだ。いつものように細かい部分にわたって説明することはしなくて、まなちゃんのいつものような反応を味わいたいものである。実際、私自身もその場でどう転ぶか分からないのだから、細かい説明自体がナンセンスってことになる。今回は久々に変化をつけるつもりだが、かなり乗り気になってくれているので楽しみなのである。そして、こんな私の想いにタイムリーに応えてくれるまなちゃんには感謝すると共に、いつも頼もしく感じているのである。

私はずっと、モデル募集を行わないと言ってきたくせに、それを覆して去年から一般に募集してたりするのだが、実際に撮影して公開しているのは、まだ高校生だった頃のいくかちゃんだけである。実際に多くの問い合わせをもらったりするが、少しでもいい加減さが感じられるものについては、たとえ送ってくれた写真が良くても、一緒にやりたいとは少しも思わないのである。
一言で、いい加減と言っても、若い女の子なりのノリの軽さとかには理解はあると思っているので、そういう部分じゃなくて、なぜ私を選び、そして私との撮影に何を望んでいるのかがまったく見えてこないケースが多すぎる。
撮りたいモデルは自分で見つける主義は今も変わらないわけだが、いくかちゃんは、時々写真を送ってきてくれたりして、年頃の女の子の変化をいつも眩しく感じている。私との撮影をきっかけに変わってくれた姿を見ると、早くまた撮ってあげなくちゃいけないなーって思うのである。
つい先日も、名前がなく見覚えもないアドレスの携帯メールが来たが、まぁ、こんなことするのはいくかちゃんだろうなって思いながら読んでいたわけだ。案の定、メアドを変更したいくかちゃんであった。そして、その内容というのはミナミで声を掛けられて写真を撮られ、毎月写真を撮らせて欲しいと言われたんだけど、これって怪しいですよね?ってメールであった。
私としては、紳士的でいくかちゃんを伸ばしてくれそうなカメラマンであったら、とてもいい機会だと思うのだが、保護者的な見方をさせてもらえば、簡単に「おやりなさい」とは口が裂けても言えないわけだ。まなちゃんぐらい、酸いも甘いも経験した大人であっても心配なのに、少しでもリスクを感じたら私は絶対に賛成できない。現実に嫌な思いをしたモデルを何人も知っているし、この物騒な世の中、私が予想だにしないような奴らが潜んでいるやもしれない。
で、私が間に入ってあげようか?とも言ったのだが、「やっぱり怪しいんで断ります」って返事であった。時々送ってくれる写真では元来の可愛さに女っぽさと美しさが加わり、周りが放っとかなくなってきているはずだが、その辺がマヒしたあほなギャルにならずにいてくれていることで、ホッとした次第である。
いくかちゃんの女のカンで怪しいと判断したのだろうが、実際は彼女のプラスになる出会いだった可能性だってゼロではなかっただけに、早く私が撮ってあげなければいけないし、そのおねだり的なメールだったのかもしれないと、いささか心が痛むわけだ。また、実際にそういう誘惑に負けそうになって、相談してくれたことを、しっかり考えてあげるべきだと思うのである。
私としては、個人撮影の相手はしっかり選ぶ代わりに、ちゃんと目をかけ、フォローしてあげる責任も感じているし、そう思えるのは可愛い存在であるからだし、そんな相手でなければ選ばないのだ。
そう言えば、初めての顔合わせの時のいくかちゃんの、私に対してのビビりかたは今になって思えば可笑しかったが、「ヒゲがなくなったJoeさんなんて想像できません(笑)」ってメールの最後に書いてあった。
ということで、今日のオマケ画像はいくかちゃんから届いた写真をのっけることにしたぞ。


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