さて行動に移ろう
さて、準備は整ったかな?何の準備だって?そりゃ、いつでも個人撮影に臨める準備のことだよ。前回の続きってことだな。撮影会でしか撮ったことが無いのに、ポートレートを思いっきり語っている人たちを掲示板やブログでよく見かけるのである。「いやいや、アンタにゃまだそんな資格はないでしょ。」って書き込んでやろうと思う時が時々あるのだ。いつの時代も世代交代しつつ、このような人種は常に発生しているようだ。
しかし、そういう人って、強烈に敵意を持って反撃してくるタイプだから、いちいちそんなのにかまっている暇はないので放っているのが現実である。そういう連中の持っている機材の凄いのなんのって。D300とD3を発売前日に一気に買ってしまうなんて芸当もやってのける、頭の中はいったいどうなっているんでしょうね。もちろんレンズだってそれに見合ったものをお持ちのようで。そんでもって、撮った写真を見させてもらうと、撮影会で撮りましたって説明しているような写真のオンパレードなんだから嫌になる。
それだけのデジタル的なことと、光学的な知識、そして撮影技術のうんちくをお持ちなのに、それがどこに活かされているんだろうって、探しまくるわけよ。でも、結局は感性ってやつが完全に欠落している人が撮った写真は、どうにもこうにも、魅力のない写真になってしまうわけだな。
しかし、そういう人の書き込みやサイトって暇つぶしにはもってこいなわけだ。まぁ、可哀想とは思っても、刺激を受けることは一切ないんだけど。
自分の、考えを他人に押し付けるのが、この人種の特徴だが、激しいブーイングに合うと自分はアマチュアだからと開き直る習性も持っているから、たちが悪い。でも、外野席から見させてもらうのは、面白かったりするのである。
どこかの掲示板でプロとやりあったとかって書いてあったが、暇な自称プロは多いんだよね。(自称)プロと本気で議論したと思っていたり、メーカーに参考にされているとかって、本人だけが信じきっているところも滑稽で楽しめる部分である。
でも、純粋に写真を自分の愉しみとしている人たちにとっては、偉そうに持論を押し付けられたらたまったものではないから、思わず反論してしまう人がいるのも分からなくはないが、そういう反発を栄養にしている人種だから、相手にせずに自分の写真のレベルアップに励むのがいいのである。
そういう人種は、いつまでも撮影会で新しい機材を使って喜んでいるのだから、無視してもっと高みを目指そうではないか。知識だけ増えて喜んでいる人種には付き合ってられない。メーカーに任せればいいところは、あっさりと割り切って素直に道具を使い、必要な知識だけを自然に覚えていけばいいってことなのだ。
真面目にいい撮影を心掛けていれば、いい仲間も出来るだろうし勝手に知識は身につくのだから、心配しなくても大丈夫である。
本題から脱線が過ぎたかな。さてと、こうなると早めに撮影会を卒業したいところであるが、そう世間は甘くないのは分かっていることだろう。女性に怪しまれずに声をかけるのが得意だって人は、勝手にやんなさいってことだ。しかし、多くのモデルとの経験も大事だが、まずは一人のモデルと上手く付き合うことから始めなければ、人を撮る上で一番大切なことが欠落してしまいかねないので、手当たり次第にモデルを増やすことは賛成しない。
増やすどころか、一人のモデルを発掘する段階で壁にぶち当たっているカメラマンが殆どである。それでは、どうすればいいのかってことで、まずは焦らずに段階を踏もうじゃないか。
どこかの、金儲け主義の主催者が行なっている撮影会や、メーカ主催の大規模撮影会からの脱皮を目指すのである。その選択の目安は、モデルの女の子とお話ができる場を与えてくれるかくれないかである。雑誌に広告を出しているような撮影会はほとんどそういうのが禁止なんじゃないだろうか。そうでないところも、禁止に変更されたと、あるRQの追っかけカメラマンに聞いたことがある。
だから、そういった撮影会ではガラスケースに入った人形を撮っているようなものだから、ポートレートの一番大事な部分に触れられないことになる。
撮影会の開催中に勝手にモデルを独占して喋りまくるのは論外であるが、コミュニケーションの機会を大事にしている撮影会は、私もいくつか知っている。その延長線上で撮影できることが、将来の個人撮影で非常にプラスになるのである。私が以前主催者側にいた撮影会では、モデルの女の子が早起きして、参加者のためにお弁当を作ってくれたりもしていた。そこまで行かなくても、本気で探せば、少人数でわきあいあいと撮れる撮影会はきっとあるはずだ。
そんないい少人数の撮影会で撮っていると、知らず知らずのうちに自分の中で個人撮影に向けての環境が整ってきたりするから不思議なのである。ただし、モデルの女の子に嫌われたり写真がヘボかったら話は別だから、それだけは肝に銘じておくべきだ。逆に、いいカメラやレンズを持ってなくても個人的に撮影の依頼を受けているカメラマンを何人も知っている。
そして、いつかきっと、作り笑いじゃない笑顔が撮れる時が来るはずだ。