目線は遠くに
私が住む街は神戸のベッドタウンとも言える地域で、道路も鉄道も便利であるが、自然も沢山残っている。クルマを30分も走らせれば、私好みのロケ地はいくらでも見つかる。海もあれば山もあり、川や湖もあって、迷ってしまうほどである。
朝晩はかなり過ごしやすくなっているが、まだまだ日中は汗ばむこの時期である。「暑さ寒さも彼岸まで」なんて古いことわざもあるが、もう少しすれば一気に冷え込んでくるのだろう。そうして、最低気温が10℃を割り込めば、紅葉が進むと言われているが、GWから夏にかけて、紅葉ポイントはすでにいくつか見つけているのである。
本当は、それまでにいいレンズを1本追加しておきたかったが、予算的に難しそうだ。明るい望遠ズームも欲しいし、超広角も魅力的である。ワイド系は無理してニコン純正の大口径を買わなくてもいいような気もするが、画角が広い分だけ太陽が入り込みやすいので、ナノクリはどうしても欲しくなるが、D300で当分頑張るつもりであるから、14mmスタートのレンズでは物足りないかもしれない。まぁ、悩むところであるが、悩んでいる間に新しいレンズの発表の噂があちこちで見つかるって具合である。
レンズだけじゃなく、各社フルサイズのセンサーを搭載したボディーを本腰を入れて売る気のようだ。昔の私なら、D300など買わずに迷わずD3を買っていただろうが、そうだとしたら、穏やかではいられなかったかもしれない。D300も出てからそろそろ一年が過ぎようとしているが、新型ラッシュになるであろうこの時期を乗り越えれば、他に目移りせずにゆっくり自分の作品撮りを楽しむことができるだろう。新しいもの好きは、次期モデルが出た時に我慢できないから、散財だけを繰り返して作品撮りをじっくり追い込むゆとりが出来ないのである。
最新機種にしたからって、それほど作品に差が出るわけではない。しかし、ほんの小さな改良点をことさら誇張して、自分にとってこの機能が使えることで、今まで撮れなかったものが撮れるようになると、言い聞かせているうちに、そう思い込むようになりわけだ。そして、買わなくてはならない気分に自ら納得させて追い込んでいるだけだ。客観的に見れば、手持ちのカメラで充分やっていける場合がほとんどである。
そりゃ、2000年頃の日進月歩のデジカメ時代のカメラから、比べるとすべてが比較にならないほど進歩しているが、ここ2,3年のカメラであれば大差は無い。
本来カメラってのは毎年新しいのに買い換えるものじゃなかったはずだ。それがいつの間にやらデジ物の最右翼となってしまい。その類に目が無い連中が、しっとりとした写真の世界をかき回しているだけなのである。だから、賢い人は馬鹿な連中に惑わされず、作品撮りに集中しようじゃないか。
クルマの運転だって、遠くに視線を置いて運転するのがいいとされるが、フラフラしたり、無駄なアクセルオンとオフが多いドライバーはだいたい視点が近いのである。
目先のゴタゴタに惑わされても、何もいいことはない。
カメラで遊びたいのか、目標を見据えていい写真を撮りたいのか、この2パターンにはっきりと別れてきているのが最近目立つようである。当然、私は後者を相手にしているわけだ。
話は変わって、新しいクルマのイジり予定も、この二週間で当初の予定完了となった。先週は、サスペンションの交換を行い、やっと私のクルマらしい精悍さが出てきた。そして、今日はナビの移植を行った。朝起きると雨が降っており、またおあずけかと思ったところ、すぐに雨も上がりいい感じの曇り空になったタイミングで、古いクルマから取り外し作業を開始。しかし、30分もすると雲が晴れてドピーカンになり、炎天下の中での作業となった。2週続けて汗をかきながらの作業となったが、問題なく昼過ぎに終了。もう、かれこれ15年ほどナビを使っているが、便利である反面、まったく道を覚えられなくなってしまった。世の中、カメラもそうだがなんでも便利になっていくが、便利さに甘えすぎないようにしたいものだ。