まだまだ序の口


最近、写真関係の話題がめっきり減ってしまっているが、カメラが好きな人種はクルマも好きだと勝手に思っている私なのである。
この寒い季節は、クルマをいじるのには最高の季節である。夏場は車内は蒸し風呂のようになるし、エンジンルームの熱気は地獄のように凄まじい。その点、この季節はちょっと暖機運転をしてやれば、オイルヒーターが近くにあるようなもので快適なのである。
また、クルマいじりの場合は、無理な体勢であったり、力を込めてナットを緩めたり締めたりと、冬場でも汗ばむことがある重労働である。後に筋肉痛になることも少なくないが、ちゃんとした設備がない駐車場での作業となるDIY派としては、この時期に大物はやっつけてしまいたいのである。
ただ、日がすぐに沈む季節でもあるので、短期集中で作業をしないと明るいうちに終わらないことになる。それはクルマで通勤している者にとっては重要なことだ。

車内は快適に、そして有り余るパワーを目指して日々取り組んでいるが、エンジンをいたわる努力も惜しまない。最高のオイルを定期的に交換するのは当然のことであるが、吸気系からエンジン内部やオイルを汚す要因となるブローバイガスの処理のために、オイルキャッチタンクを取り付けてみた。ブローバイガスについては、検索してみてほしい。
簡単に説明すれば、エンジン内のオイルを含んだ燃え残りガスを再度吸気させているのが普通の仕組みだから、汚れて当然なのである。その汚いガスの大気放出は法律で規制されているので、吸気させる前に汚れた油分を取り除いてタンクに溜めようということである。
もっとも、法律なんか無視して大気放出なんてしようものなら、エンジンルームにオイルが飛び散るし、環境にもエンジンにも優しいタンクなのだ。特に、加給圧を上げたターボ車は、ブローバイが多いのでかなり有効なのである。プラスαとして、エンジンルームの見栄えが良くなるってのもある。

次に考えているのは、リヤ・タワーバーの取り付けである。前輪の荷重が1トンに近い我がVR−4は、フロントのサスペンションの頭同士を繋ぐバーがなければ、ボディが歪みまくるので標準で既に付いている。一方、負担の少ないリヤ側は、不要かと言えばそうでもなく、付ければシャキッと感が体感できるし挙動がかなり安定すると聞いた。しかし、ネックとなるのは、せっかくのステーションワゴンであるのに、荷室を横切るバーを付けることで使い勝手が悪くなるってこと。
キャノンデールのMTBを乗っけて出かける時や、ホームセンターで大きな買い物をした時。それに、荷室をフラットにして昼寝する時とか、色々と邪魔になってしまうのである。しかし、2ヶ所のボルトを抜き取れば解体できるので、それほど気にする必要はなさそうだ。
前オーナーから私に変わってVR−4もさぞかし驚いていることだろうが、ボディが悲鳴をあげそうなので、補強は必要だろうということで発注済みなのである。

そろそろ静かに乗ってもいいかなと思い、マフラー交換をしてこなかったが、やはりそんなことが出来るわけもなく、マフラーも同時に発注となった。ネットで買えばどちらも安いのだろうが、勝手にピットを使わせてもらっているし長年の付き合いもあるので、行きつけのショップで注文した。特にマフラーなんか自宅に届いた日にゃ、目立って仕方がないのもある。ブースト・コントローラーなどの自宅の庭先で付けられるものは最近はほとんどネットで安く購入しているので、その罪滅ぼしともいえる。
マフラーと言っても、比較的静かなものを選びたかったのであるが、あまりサイレンサーが大きいと、前が低くてバックで駐車するしかない我がVR−4だが、車輪止めにタイヤより先にマフラーをぶつけることになるので、サイレンサーが小振りで静かなものを選ぶのにかなり迷ってしまった。こういうパーツ選びはレンズ選びにとっても似ているようだ。

元々男性的なデザインで、特にVR−4はボディに手を加えると下品ともいえるほどアグレッシブになってしまうので、今のところはいじる予定はない。ただ、ボンネットだけは穴開きで軽量なのが欲しいと思っている。相当にフロント・ヘビーなのと、エンジンルームにこもる熱が半端じゃないので、これからの季節に備えてそれを何とかしたいのである。今まで多くのクルマを経験しているが、こんなに熱のこもるエンジンルームも珍しい。しかし、良くぞこんなクルマを作ってくれたものである。平凡ともいえるステーションワゴンがベースだが、私にいじる気を起こさせてくれるようなクルマはめったに無いのである。但し、街中に溢れかえっているレガシー・ツーリングワゴンは何故かその気にならないのである。


<−戻る