ポートレート撮影でストレス発散


これからどうなるんだろう?って誰もが感じていることであろう。何の不安も心配もない人はよっぽど恵まれているってこと。特に自動車業界が及ぼす国内外の影響は想像以上である。しかし、その心配をあおるようなマスコミの報道に多くが踊らされていることは間違いなくて、特にそれが日本人の悪い癖なのだからたちが悪い。

不景気だから、必要以上に節約する風潮があると思えば、ETCの助成金と高速道路の1000円フィーバーはすごい事になっているが、ガソリン代を使って用もないのに遠方までドライブして結局かなりの出費になっているはずである。言い換えれば、誰もがパーッと景気よくお金を使いたくてムズムズしているのである。
それで、少しでも得だと感じると、待ってましたとばかり飛びつくわけである。
セレブなのか無理しているのか知らないが、フェラーリやランボルギーニを連ねて明石大橋を渡って淡路島に来ている連中もいて、もちろんファミリーカーであふれるサービスエリアに集結して甲高いエキゾーストノートを響かせている。高速料金など気にするようなクルマではないはずなのにやっぱり安さに引かれたのか、それとも、群れる下々の者たちに見せびらかしにわざわざ来ているのか。どちらにしても、本当に余裕のあるレベルの人たちのすることではないな。・・・と、私たち貧乏な走り屋たちはひがみ根性も相まって、バトルしたら負けないと心の中でつぶやくのである。若いころはそれらのスーパーカーの類を見つけると、べったり張り付いてお坊ちゃまをよくからかったものだ。

ETCの話題に戻すと、都市圏以外でも1000円でどこまでも行けるかと言えば、“?”マークがかなり付く。騙されたと思ったドライバーも先週末は多かったのではないだろうか。
私のクルマのETCは三菱のMOBE−450という、料金がデジタル表示されるモデルであるが、かなり徴収されてしまうことを確認している。それが請求書では1000円に補正されるとは思えないので、それなりの覚悟をして遠出した方が賢明だろう。しかし、通常の半額以下にはなりそうだから、ETC様々ってことには違いない。
長距離ドライブ・ブームになっているが、これだけ景気が冷え込むと、今後どんどん失業者が増えることだろう。私の周りでも多くが暗いGWを迎えることが決まっている。

こんな時にWBCで侍Japanはいい仕事をしてくれたものだと思っている。原監督はかなりのプレッシャーがあっただろうが、最近の唯一明るい話題と言ってもいい。日本国中が現実を忘れてTVにしがみついて観戦していたが、そろそろ今週からはまた厳しい現実に直面せざるを得ないってところである。リストラの場合、一ヶ月前には解雇通知が来るはずだから、月末はビクビクしている人も多かったはずだ。

こんな時は、モデルの女の子とロケに出かけるのが一番なのは言うまでもない。機材など必要最低限あれば、撮影の雰囲気次第で十分カバーできる。私など、ある事情で縦位置グリップ付きのEOS kissに安い標準ズームとシグマの大口径28mmレンズだけで仕事をこなしたこともある。
ポートレートはいいボディといいレンズを用意するに越したことはないが、写真を見る側の多くは、モデルの表情や雰囲気をどう感じるかで価値が決まるものである。
確かに抜けがよかったりボケのきれいなレンズで撮ったものと並べて比較すれば違いが出るかもしれないが、それは大したものではない。機材オタクたちのごたくに惑わされないようにしたいものだ。

ぽかぽかと暖かい日差しに誘われて、気持ちよくロケができれば、おのずといい写真が撮れるはずなのである。モデルがプロのモデルじゃなくてもいいじゃないか。
恋人や友達で十分だから、カメラを持って出かけたいものである。恋人もいないし、モデルになってくれる友達がいない?「いればわざわざ高い参加費を払って撮影会になんか行ってないわい」なんて声も聞こえてきそうだが、まずは、撮影会で自信を付ければ余裕をもって個人撮影のモデルを頼めるはずなのだ。街で出会った女の子でもいいじゃないか。それが恥ずかしくて出来ないようなら、実際に個人撮影が成功するとは思えない。どんなに機材に詳しくて撮影技術に長けていても、個人撮影では結果は残せない。高いギャラを払ってプロのモデルを雇えば何とかなるかもしれないが、それはポートレートを自分の力で撮ったとは言えないのである。
カメラマンがガチガチになっていては、モデルは安心して身をまかせられない。和やかに会話が進まないような相手と一緒にロケに出ることはモデルにとって苦痛でしかないのだ。そういう意味ではポートレートには向き不向きがあるのは確かである。

とりあえず、モデルが決まり撮影できるとなれば、レンズを買い足す予算がなくても直径1mぐらいのレフを用意したい。ネットで探せば丸レフなら安く色んな種類が出ているはずだ。どんなにいいレンズで撮るより、レフを使う方が効果がある。
とりあえず銀/白を買っておけば間違いはないだろう。
レフの固定方法だが、市販のスタンドセットを買ってもいいが、そこそこの値段はする。しかし、三脚に固定できればいいので、ホームセンターに行って自作すればいい。私は以前ロールレフを固定する器具をクイックシューと組み合わせて自作したが、市販のものよりよっぽど安定した。
レフが固定できればアシスタント無しでのモデルとマンツーマン撮影が可能である。モデルといい信頼関係さえ出来ていれば、この撮影がかなりいけるのである。


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