カメラまかせ撮影からの卒業
みなさんの中で、写真を撮ったことが無い人はまず皆無に等しいでしょう。
でも、20年以上前から写真を撮っていた人は少ないと思います。
と、いうことはカメラが知能を持った時代にカメラと出会われたわけですね。
私は父が写真をやっていましたので、ものごころついたころから一眼レフがありました。
しかし、最初はCanonのダイアル35というハーフサイズのコンパクト・カメラが
愛機となったのです。当然モノクロで撮っていました。
6年生になってからはPENTAXの一眼レフを譲り受けて撮るようになりました。
クルマが大好きだったので近くの国道に出かけて流し撮りをやったりしてました。
中学になると学校に暗室があり、引き伸ばし機で初めて作品なる物を作りました。
クルマが好きと言いましたが、半端ではなく少年時代から漫画の本とかは一冊も買っ
たことが無くて、カー雑誌やカタログを一日眺めていることが多かったですね。
マイカーブームってやつで、新車がどんどん発売されてた時期で小学生の子供でも簡単
に厚口カタログをもらうことができました。
写真と何の関係があるのか?と思われるかもしれませんが、スポンジのように何でも
吸収してしまう時期に、カタログを穴が空くほど見ていたんです!
クルマのカタログの写真は主役であるクルマを如何にカッコよく美しく見せるかが第一
条件ですよね。それはポートレートも根底はまったく同じなのではないでしょうか・・?
おっと、話が横道にそれてしまいました。
そう、最近のハイテク・カメラで写真を撮っている方はおそらく大きな失敗はしたこと
がないのではないですか?
それは、決して撮り手が上手いとは限らず、カメラが賢いんだと思います。
だから、それほど悩むことも無いですが、自分の意図通りのイメージに写真を撮るとい
う応用が利かないのでは・・・
オートフォーカスどころか露出計さえ無いカメラと格闘した人はやっぱり強いですよ。
その勝負に負けて散って行った人も多いですが・・・・
それから、ほとんどの人が使われているネガ・フィルムですが、それしか使ったこと
のない人は露出の難しさと、極めた時の喜びを味わったことがあるのでしょうか?
結婚式や、今がシーズンの謝恩会など絶対に失敗が許されず、焼き増しをする場合を
除いては、リバーサル・フィルムを使ってみて下さい。
そして、一発目には今までネガで撮っていたのと同じ感覚で撮ってみてください。
それで完璧なら、貴方(貴方のカメラ)は間違っていなかったということですね、
自信を持って下さい。
何故、そのようなことを書いたかと言うとネガは撮った時点で露出がかなりのアンダー
でもオーバーでも、プリントの段階で自動的に補正されてプリントされてしまうので、
自分のミスに気づかない場合が多いのです。また、ネガでは救えたような露出のミス
でもリバーサルでは、救いようのない失敗となってしまいます。
逆に、この被写体は雰囲気を出して、明るめに撮ろうとかその逆もあると思いますが、
ネガの場合はさっきの理屈で言うと補正されてしまって、折角イメージを膨らませて撮
った写真が、なんら普通に撮ったものと区別がつかないって事になってしまいます。
その点、リバーサルですと撮った時のままが出来上がりなのですから自分の意図した
結果が出たか否かがすぐに分かります。また決まった時の美しさは素晴らしいものです。
それからだと思いますよ、写真を自分の感性で撮ったと胸を張って言えるのは。
そして、カメラ任せの写真から卒業してみませんか。