大口径レンズを使おう
どうもこのごろ写真ブームらしい、カメラを趣味にしているタレントが増えているからなのか?
タレントさんたちは、日頃一流カメラマンに写真を撮られる機会が多いので、馴染みもあるし、
渡辺達生氏に撮ってもらった女性タレントたちが写真をはじめているいるらしい。特にタレント
さんたちは芸術的に才能のある人が多いみたいだ。既に絵画の世界では実力を発揮している人が
たくさん出ている。
それに、トレンディー・ドラマの世界では、カメラマンの役の多いこと!今をときめく反町隆史
クンもデビュー間もない頃「部屋においでよ」というドラマでアグレッシブな新進カメラマンの
役で出演していたのだ。
いきなり話がぶっ飛んでしまったが、写真ブームと言われているが、確かに一眼レフを首にかけ
てる人を多く見かけるようになってきた。神戸の異人館に行くと、年配の写真愛好家の方々も多
いが、一眼レフを持ったオンナの子たちも、ちらほら見かけるようになってきた。当然コンパク
トカメラや写ルンですはグループの中でも最低限誰かが持っているようだ。
確かに、今の普及機はとてもよく出来ていて、普通に撮るならまず失敗しないようになっている
のかもしれない。
でも、現状は標準ズームとセットで購入されているようである。EOS kissを例にすれば、
EF35−80mmF4−5.6などの価格の安いレンズとである。レンズを買わないと写真が
撮れないことを知らずにカメラ屋さんに行く人もいるようであるから、いきなり高価なレンズを
出すわけには行かない。ボディーよりレンズが高いなんて一眼レフ・ビギナーにとって許される
ことではないのである。
とにかく売れないことには、はじまらない訳で、メーカーも販売店もこのセットを薦めているの
だが、実際に夢膨らませて買ってみたものの、TVコマーシャルのような写真が撮れるはずはな
いのだ。
CMやカタログの写真は、ボディーの何倍もする大口径Lレンズで撮ったものであり、手元にあ
るプラスティッキーな軽〜いレンズではないのである。でも気づいていない人が多い。
安いレンズを使って撮った写真は、おそらくコンパクトカメラで撮った写真と区別がつかない程
度であるはずで、がっかりされている人も少なくないであろう。
せっかく買ったのだから・・・という意識が、コンパクトカメラで撮った写真とは、やっぱり違
うわい!と思わせているだけである。この段階では、ファインダーでピントがスーっと合うのを
確認して喜ぶくらいしか、一眼レフを買った満足感は得られていない。しかし、それもやがて、
飽きてしまうのである。そして、結局手軽なコンパクトカメラを持って街にでてしまうのである。
最近のズーム付きコンパクトはよく出来ているので、それも仕方ないと言える。
私のような、研究好きな人間は、一眼レフ・デビューを果たした時から、その手の入門書を読み
あさり、スポンジのように知識を吸収し、ある結論に達するのである。
「こんなレンズではダメだ・・・!」
そう、いくらボディーの性能がよくても、レンズを通した被写体に対してしか、料理しようがな
いのである。ここで、ボディーにお金をかけすぎてレンズをけちった人は、ご愁傷様・・・。
せっかく、一眼レフを持ったのだから、いい写真を撮りたい人と、カッコつけるためだから、
レンズは何でもいいのって人。両方の人たち、黙って大口径レンズを買いなさい。
いい写真は?・・・ 当然撮れるでしょう。カッコいい?・・・レンズがデカイと迫力でまっせ!
写真に与えられた特権であるボケを使わない手はないでしょ!でもぼかすためには、明るいレン
ズがいるのか・・・。
ボケだけじゃないのだ、いい味出してる写真が撮れるのである。暗いレンズだと、屋内や、夕暮
れ時など、いい雰囲気のシチュエーションではストロボを使って撮ればいいという発想は是非や
めにしてもらいたい。そんなことするから、台無しになってしまうのだ。せっかくいい雰囲気の
バックと、それに調和したモデルの明るさと色合いの加減が、パーになっちまう。そこでストロ
ボを発射してしまうとどうなるか。離れたバックは当然光が届かないから真っ黒になってしまい、
まるで夜中のようになり、モデルの顔だけが明るく真っ白に浮かび上がるのである。雰囲気もな
にもあったもんじゃない。ぶち壊しなのである。
そこで、おもむろに50mmF1.4を出す。そしてオートストロボは当然OFFだ。
絞りを開いて、シャッターボタンに触れてみる・・・イケるはずだ。これで見たままの雰囲気が
再現されるのである。イメージ通りってやつかな。ちょっと隠し味的にストロボを使うことも可
能だ、当然バックの描写はそのままで、モデルの顔はちょい明るめで、お目々にはしっかりとキ
ャッチ・ライトが・・・。これがスローシンクロってやつだが、暗いレンズでは、ぶれてしまっ
て手持ちじゃ撮れないし、モデルもじっとしててはくれない。とにかく明るいことは凄い強みな
のだ。明るいことはいいことだ♪明るいレンズはエライのだ!
どうしても、ズームが使いたい人は是非F2.8のレンズを使ってもらいたい。F5.6とは見
える世界が違う。特に望遠の場合は、あの憧れのボケの魔術師になるのも夢じゃない!
どうしても見栄が張りたい人以外は、レンズメーカーのでもいいから、是非F2.8を手に入れ
てほしいものだ。しかし、EOSユーザーの人はお金に余裕があれば是非EFレンズのUSMを
選んでほしいのだ。あの音もなくスーっとピントが合うUSMレンズを一度使うと他のメーカー
のレンズは使う気がしない。最近シグマもその機構のレンズを作り始めたから、要チェックだ。
そのUSM機能だが、作っているのは松下電気でキヤノンの独自のものでもないので、今後他の
メーカーからどんどん出てきてもよさそうであるが。Nikonはたまたまマウントに電気接点
を将来のためにと予備を持っていたので可能であったのだが、MINOLTAやPENTAXは
USM化したくても、そこに信号を送る接点を持っていないのが致命傷である。悲しいかな、ト
ップの2社がどんどん先に行ってしまうのを指をくわえて見ていなければならない。
MINOLTAも円形絞りだけでは、アピール性に乏しい。
キヤノンは、EOS発表の段階で、過去のFDマウントからEFマウントに変えたのであるが、
確かにその決断はEFレンズ群を見ていると効果を発揮したように思える。しかし、マニュアル
機を持っていてもEOSに使えないという現実があり、その辺は賛否両論あるだろう。
その点Nikonは以前のマウントのままで、F5を完成させておりサスガである。
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