旗艦の信頼度失墜か


我がEOS−1N RSが入院して二週間になる。最寄りの代表的サービスセンターである、大阪の
梅田サービスセンター経由で、入院と相成ったのである。
AFの不具合とその他のマイナートラブルを詳細に、記した紙を添えてのオーバーホール兼AFの
重点的点検を依頼した。
その時の話では、一週間ほどで戻ってくるとの返事であった。

そして16日に梅田に電話したところ、「お客様の連絡待ちの状態となっておりますが・・・」と
言われてしまったのだ。 ?? 私はまったく何一つ連絡を受けておらず、この電話で初めてAFユ
ニットの交換で¥20,300の費用がかかる事を知らされ、その返事を求められたのである。
連絡待ちも何も、まったくの音沙汰無しであったのである。 いったいどんな管理をしているのか
疑問である。
「・・・・ やっぱり・・・ AFが狂っていたんだ・・・・」

大至急、修理を進めてくれと伝えたのは言うまでもない。30万以上するカメラをたった2万円の
修理代で不調のまま引き取るやつがいると思うのか!
2万円の代償として、二度と撮れないカットを無駄にしてしまったのだ。これは、何事にも代え難
い痛手である。
時に、まなちゃんを連れての一泊でのロケの上がりを見て、AFの不調に気づいたのであるから、
たまったものではない。
同行した、Special Photo Galleryの御大のF4も突然作動しなくなるという
トラブルを起こしてしまったのであるから、ニコンとキヤノンの旗艦が相次いで撃沈されたのであ
った。
ただ、F4の方は突然作動不能に陥ってしまうのだが、私がRSの接点を磨くために用意していた
グラスファイバー繊維の接点磨きでレンズマウントの電気接点をゴシゴシしたら、動き出したのだ。
しかし、しばらくするとまた止まり、その度にゴシゴシという始末だった。どうも、ボディーとレ
ンズ間の電気信号が、接触不良を起こしているような感じであった。

一方、私のRSはまったくのノントラブルのように思えたのである。しかしAFに致命的な病を患
っていたのであった。考え様によっては、作動不能か完調か症状がはっきりしているF4の方が、
結果的に良かったのかもしれない。

私は今まで使ってきた、EOS−1系3台はすべてAFは完璧に仕事をしてくれていたのである。
EF85mmF1.2L USMの開放でも、ピッタリ手前の目にピントを合わせる自信があった。
アップでのショットで前髪にピントがくる時にマニュアルを使う事はあったが、AFを信頼しきっ
ていたのである。
元々マニュアル機で写真を覚え、写歴もマニュアル機での期間の方が遥かに永いのであるが、いつ
のまにかAF人間になってしまっていたのである。それの根底にはEOS−1系のAF精度の高さ
を信用していたからである。
この過信とも言える信用が今回のミスに繋がったと、自覚している。

私は、普段眼鏡をかけることがあるが、撮影時は裸眼である。それは、ファインダーの隅々まで見
たいからだ。右にある測光インジケーターも裸眼の方が良く見える。
その為に、ファインダーの視度調整機能は助かっている。私は裸眼でも0.6の視力があるので、
この視度調整だけで間に合ってしまうのである。

ならば、何故AFが不調をきたしている事に気づかなかったか!? 今思えばそんな気がしないでも
なかった・・・・
アップでのカットは、ファインダーではっきりとまなちゃんの目が確認できるので微調整でピント
を合わせていた。それは日頃気を付けてやっている事であるから、なんら気にも留めていなかった
のである。

それに引き換え、引いて撮ったショットがいけない。ファインダー上では当然まなちゃんの顔が占
める面積は小さくなる。従ってピント合わせをするターゲットである目もはっきりとは見えない。
それで多少ピントがずれていてもAFが不調だとは気づかなかったのである。
それはベースにこのRSのAFは完璧であるという、マインドコントロールがあったからに他なら
ない。正に恥ずかしいことをしてしまったと、言うべきであろう。

AFを信じきっていたので、まなちゃんの目で合焦サインが赤くピカッと光ったらジャスピンであ
ると確信し不用意にシャッターを切ることが多かったのであった。

だが、ピンぼけ写真を大量生産してしまうほど、私も落ちぶれてはいないのだ。
AFのトラブルといっても、それほどひどいものではなかった。それでトラブルに気が付かなかっ
たのは弁解の余地もないが、元々私のピントに関してのチェックの基準は高く、それに及ばないカ
ットが少し多いだけなのである。

今後、その時のカットを「ギャラリー別館」としてアップするつもりであるし、それに先駆けて、
SPGでもアップするので、これを書きながら、バックグランドではLS−2000がスキャニン
グをしてくれているのである。であるから、その作品を見てもらうのが一番であろう。
「ギャラリー別館」とするのは、今までの展示の仕方とは変えてみるつもりであり、さらに今まで
とは一味違う写真になる。

しかし・・・最初にポジをルーペで見た時はサスガに驚いた!そして、「まなちゃんごめんよぅ」
状態であったのだ。

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