EOS−3はスゲーぜ


最近、ちょっと軟派な私をお見せしていたので、久し振りに機材の話しでもしようか。

それにしても、とんでもないEOSが出てきちまった! 私の予想をすべてにおいて超越するEOS
の登場である。
NikonがF5を出して、独壇場の雰囲気があったが、Canonは55やNew−kissを
出して、普及機クラスの充実って感じであった。2年前から噂のあったEOS 5の後継機種も出さ
ずにいたが、F5の評価が上がればあがるほど、メラメラと煮えたぎるものが溜まっていたのであ
ろう。

しかし、45点の測距エリアとは恐れ入った。更にF2.8より明るいレンズの場合は7点でクロ
スタイプ測距機能というのだから、オーバーホールから戻って来て、まなちゃんのプライベート撮
影で見事レギュラーポジションの座を取り戻した、旗艦RSの出番がなくなりそうである。
それとEXタイプのストロボを使うとハイスピードシンクロができる。
これだけのことができるだけで充分である。内臓ストロボがないことなんかまったく問題ないね。
欲を言えば、撮影データの写し込みまたは、メモリー機能が欲しかったのと、撮影中に眼鏡をかけ
ない私としては、視度調節機能もあればよかったのに。

このクロスタイプのAFは強力で、RSでは中央のみがクロスタイプなのだが、ポートレートの場
合は中央でピント合わせをすることは、ほとんど無い。それで、私は背面ダイアルをグルグル回し
て測距点を中央以外の4点を切り替えながら行っている。しかし、その4点はクロスタイプではな
いので、精度も落ちるしレスポンスも悪い。
私としては、45点ものエリアより、7つもあるクロスタイプの測距点が魅力である。
但し、7つのクロスタイプ測距を利用するには、F2.8より明るいレンズが条件であるが、それ
に関しては問題ない。

デザイン的には内蔵ストロボがないだけにINと600シリーズに雰囲気がある。
ペンタ部分からショルダーにかけてエッジを効かせたラインが入っていて、一瞬スタイリッシュに
見えるがそれが、また安っぽくも見える。ヌルリとした1Nのデザインは好みが別れるところだが
私は好きだ。

今までのEOSのラインナップを見ると、EOS−1NとEOS 5との間が開き過ぎていて、1N
を使うと他のはおもちゃのような印象があった。
しかし、どう見てもこのEOS−3はEOS 5の後継機種ではなく、かなり1N寄りであるよう
だ。値段も¥185,000と以前のEOS−1と同等である。
この位置づけには賛否両論あると思うが、私としてはありがたいことである。目新しい機能だけで、
ハリボテのようなボディーなのは絶対に許せないのである。操作性も普及機のようなダイアルでは
なく、IN系と同じなのもありがたい。メーカーも1Nと二台持って歩きなさいと言っているよう
なものだ。

今、待ちに待ったEOS−3が発表されたわけだが、これはNew 1Nの序曲に過ぎないのであ
ろう。次期オリンピックには、また白レンズがずらっと並ぶのは間違いない。
最近のカメラの進化はすさまじいものがある。クラカメにはまったく興味の無い私は、このような
最新技術にはよだれが出そうになる。
日頃私がポートレートを撮っていて欲しい機能が、しっかり詰め込まれているEOS−3は、「ど
うぞ貴方のために生まれてきましたよ」って私に語り掛けてくる。

フィルムスキャナーでCanonに対しての信頼を裏切られはしたが、やっぱりカメラに関しては
Canonの魅力に負けてしまいそうである。
以前、マウントさえ共通であればF5を使いたいと思ったこともあるが、今はEFマウントのレン
ズに囲まれていてよかったと思ってしまう。

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