『素顔のままで』第二弾


9/12(土曜日)に撮った、まなちゃんの写真が仕上がった。RMSをISO400まで増感し
たものはまだであるが、それ以外の5本は仕上がった。5本と言えばこれまた私としては少ない本
数だ。基本的に、個人撮影の場合は本数が半分以下に減るのはいつものことなのだ。
たまに、撮影会のお手伝いをさせてもらうこともあるが、そんな時は撮りにこられた方達に「フィ
ルムをケチらないでどんどんシャッターを押して下さいね!」・・・ 「こんなモデルさんはまた
いつ撮るチャンスが来るか分からないですよ」・・・ 「後で後悔しないようにシャッター押して
下さいね!」ってな調子で言っている私であるが、個人撮影となると枚数で稼ぐような撮り方はし
ない。

今回は、まったく違った2つのパターンでの撮影で、前半は今まで見せたことの無いまなちゃんの
姿が目の前にあった。普段着ない原色のTシャツとスニーカー、それと束ねた髪。このヘアスタイ
ルはまなちゃんのアイディアだけど、ものすごく雰囲気が変わった。
本人も「めっちゃロリコンッ!」って言っていたが、最初にして見せてくれた時もまったく違和感
は感じなかったし、みなさん似合ってると思いませんか?
「こんな格好で絶対に街を歩けないし、写真の世界だけの格好だよ」とは本人の弁。

後半は、ミニスカートにストレッチ・ブーツの取り合わせだ。まなちゃんのミニスカートの写真が
見たいってリクエストがあったと言ったら、「そう言えば撮ってないね、定番なのにぃ」
ミニスカート姿は見たことはあったが、ちゃんとしたモノは撮っていなかったので、今回が初お目
見えということになる。

この日は9月も半ばだというのに、すごく暑くて日差しも強く、私はいつものことだが、まなちゃ
んもかなり汗をかいていて、暑そうだったので途中でかき氷を食べてクールダウンすることもあっ
たほどだ。
でも、絶対にまなちゃんは文句を言わないし、それどころかこっちがセーブしないと頑張り過ぎる
ところがある。

海をバックに撮った写真があるのだが、そこではボールを使っての撮影だったが、これは今回の反
省点となった。顔で測光し、それに1段以上のプラス補正で顔が暗くならないようにしているが、
その分、明るいバックは完全にオーバーとなっている。白バックのスタジオで撮ったような感じで
ある。真っ青な青空ではなく白くもやっていたのも原因である。
一応レフを持っていっていたのだが、三脚に固定して当てるのも大変なのである。特にこのシチュ
エーションは動いてもらわなければ良い画が撮れないし、良い表情も出ないと思っていたので、固
定したレフなんてとんでもないし、二人での撮影ではセットするのに時間を取られるのが辛い。空
白の時間をまなちゃんは過ごさなければならないのである。それで、すぐにレフを使うのを諦めた
のである。
そのツケがこんな仕上がりとなって現れたのである。レフで顔に光を補っていればバックとの露出
差が減り、これほどバックが飛んでしまうことはなかった。ストロボを使ってもよかったと今にな
って思う。
忙しく動く私を見て、まなちゃんは「Joeさん、助手がいるんじゃないですかぁ?」って笑って
いた。
私は、モデルの女の子には絶対に荷物を持たせたくないのである。GITZOの三脚、望遠用の一
脚、レフ板、小道具、10Kgを越えるカメラバック・・・ それをよっこらしょ!っと担いで移
動するのであるが、まなちゃんはさっさと三脚やレフなどを持ってくれるのである。そしてその好
意に甘えてしまったりする私なのである。
確かに・・・軽やかに動き、存在感の無い空気のようなアシスタントが欲しいと思った。

後半は、前半の“動”に対して“静”と言えるかもしれない。
まなちゃんの得意とするポージングのバリエーションの一端が見れると思うが、表情は明らかに過
去の写真とは違っていることに気づく。全体に力が抜けて柔らかい表情になっている。それと前半
の快活な雰囲気とは一変して、光と影の境目付近にまなちゃんを入れて、硬い感じを出来るだけ排
除したつもりだ。
ベンチに移動してからは、さらに力が抜け良い表情がどんどんで出した。
だからと言って、バシャバシャとシャッターを切りまくるような撮り方はしていない。まなちゃん
はシャッターで乗せるタイプのモデルではない。
ゆっくり流れるように表情を変えていくまなちゃんのペースに合わせてみようと思ったのだ。
こっちも、矢継ぎ早に指示することは避けたつもりである。まなちゃんの性格上ころころと表情を
変えるタイプではないので、できるだけ自然に表情を変化できるように、あくまでも自然にね。

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