久々の書きこみ


撮影場所のロケハンは常にやっているが、今回はちょっと変わった場所を見に行ってきた。
それは、大阪芸大である。BBSにも登場するさえちゃんは芸大生であるので、さえちゃんの撮影
も兼ねて案内してもらったのだ。

今年新しく体育館が出来たと聞いていたので、そいつを見てやろうということだ。
冬休みであるということもあって、そこは大学のキャンパスという感じはまったくなく、広大な敷
地を存分に使った大きな建物であった。印象としては空間を贅沢に採りいれた感覚である。
また、窓の面積が広いので自然光が充分に使えそうである。とにかく体育館というイメージはない。
一流企業のビルやホテルのロビーのような造りになっているのだが、そのような場所では、レフを
立てて撮影なんか絶対に許されることではないが、その心配がまったく無いのである。
撮影会の講師としても有名な高田誠三教授のいる芸大だけに、撮影していても誰も違和感を感じな
いようである。

さえちゃんの持っていたファッション雑誌のグラビアを見ていると、良く似た雰囲気の写真があっ
たが、いわゆるファッション写真ってやつで今の流行であるプリーツスカートの特集としての写真
であった。外国人のモデルがポーズを取って立っているだけの写真で特に感じるものはないが、ロ
ケーションの使い方としてはイメージが湧くものだ。まなちゃんと私で撮り続けている『素顔のま
まで』では、感性豊かなまなちゃんがモデルということで、この雑誌の写真を超える仕上がりは期
待してしまう。当然、この外国人モデルのしているポージング程度なら、まなちゃんはいとも簡単
にこなしてしまうし、それにオンして表情で何かを語ってくれるはずである。
あまり誉め倒すなということなので、このへんにしておこうか。

話は戻って、芸大だが、一番気に入ったポイントはその新しい体育館脇の通路なのだ、細長い廊下
のようになっているのだが、壁、窓、床、天井すべてが白であり、完全な乳白色の世界が出来あが
るのである。整然とした長い通路なのでパースを利用したりといろいろバリエーションが広がりそ
うな感じである。通路全体が白レフであるとも考えられるので、ハイキー調にしてもいいし、ソフ
トフィルターを加えても面白そうである。また、フラットで単調な光りになることも予想されるの
で金レフをアクセントととして使ってもいいのではないだろうか。

もうひとつ気になるポイントとして、大きなパイプオルガンの置いてある部屋で、教会のような雰
囲気を持っている。その部屋は大きな窓はなく、壁から高い天井にかけて細長い窓があり、昼間で
あれば天窓から光りが注ぐことが考えられる。残念なのはタングステンのピンスポットが消されて
いることである。普段は光の筋がきれいだと、さえちゃんは言っていた。

それから、さすが芸大であり、校内にいろいろ店があるのだが、いつでもリバーサルフィルムが買
えるのは心強いし、食堂もたくさんあって、冬休みでもしっかり営業しているのも有り難い。

ここで、みなさんにお願いだが、事前にこんなロケハン情報をリークしたが、私が撮影する前に押
しかけるのは遠慮してもらいたい。撮影地は自分で見つけるもんでっせ。

さて、私がアップしている写真ぼ画像を見て、同じようにスキャニングして画像作成されている方
達から、多くの問い合わせが最近舞い込んでくる。先日もカナダから長文でいくつも質問をされて
しまったのである。もちろん英語であり、感想のメールであれば大体の雰囲気で読めばいいのだが、
質問となればそうもいかないので、まなちゃんに読んでもらうことにしているが、このカナダ人は
日本語の撮影雑記も分からないまま目を通しているのか、私がLS−2000を使っているのを知
っていたのである。単に一方的な質問だけであれば、シカトしてしまうことも考えられるが、彼に
はそれは出来ないように思い、まなちゃんにちょっと待っててください的な返事を代筆してもらっ
た。すると、時差があるにもかかわらず、すぐに返事が返ってきた。
Hi Joe,
Thanks for replying. Take your time to reply to me--there's no rush.
By the way, I have pointed several of my friends to your site. They all love it!
thanks a lot

当然日本人の方からの質問も多く、出来るだけ返事を書いているのだか、書き出すとけっこう長文
になってしまい、バックオーダーをたくさん抱えることとなる。また、そのメールに関してさらに
発展して次の質問が来ることも多く、正直なところ誰にいつどんな回答を返したか混乱してしまっ
ている状況で、もし、返事がまったくこないとお怒りの方は決して無視しているのではないとご理
解願いたい。そして、この質問どうなってますか?と催促してくれ頂ければ思い出すので、そうし
てくれればと思っている。

最近では、電話をしてくれればすぐに掛けなおすのでという方もおられて、一日アシスタントをし
てくれるとか・・・ けっこう皆さん悩んでおられるようだ。
私のスキャニングからレタッチまでの基本姿勢は、決して誇張しないことである。出来るだけ原版
のポジに近づけることを第一に考えており。レタッチで色の濃度をあげたり、大きくトリミングす
ることはしない。そのようなことは撮影時にしっかりしておくべきことで、レタッチで後から加え
ることではないと考えている。
そのスタンスでスキャニングしているのだが、その作品を評価してくれていることは嬉しいことだ。
しかし、実際は一枚の画像データを作るのに5分程度しかかけていないのである。一度の撮影で、
スキャニングを100枚〜200枚行いそれをすべてまなちゃんに送って、その中からアップする
ものをセレクトしているのだが、本当はもっとじっくり時間をかけてみたいと最近思ってはいる。
但し、決してレタッチを駆使して原版のイメージを変えてしまうことはしないつもりだ。
もし、それをするとすれば、『クリエイティブ・コーナー』を設置してそこで、まったく別に展示
することとなるだろう。

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