EOS−3に手を出してしまった


昨日は仕事の帰りの荷物が倍に増えていたのである。左手にはいつものソフトアタッシュ、右手に
は鈍い銀色に輝くアルミアタッシュ。そのアルミケースには“Canon”のロゴバッチがついて
いた。また、その中には黒い箱が2つ。EOS−3とパワードライブブースターである。
これを読んだ人は、ついこの間までEOS−3なんていらないと言っていたばかりではないか!と
お怒りの声を上げていらっしゃると思うが、まぁ、私の言い訳を聞いて頂こう。

これには、いろんな要素が集約されているのである。一つは万年サブ機として日の目を見ることの
なかったEOS−1N HSが、¥120,000で売れたということ。
また、1−N系のAFにどうも信頼がおけないという思いが日々つのっていたこと。
それがEOS−3で満足いく結果が得られる保証はないが、カメラ雑誌の評価が思いのほかいいの
で、期待してしまうのである。
それと、去年の暮れから職場が三宮となり、そこのカメラ店に11月発売とともに姿を消していた
EOS−3が再び少数入荷し、それを取り置きしてくれ、2割引と予約者特典であったアルミケー
スもつけてくれるということであった。

とりあえず、仕事帰りに寄ってみることにしたのである。
そうすると、店頭にはEOS−3の姿はまったくなく、奥の部屋からこっそりと出してきてくれた
のだ。気になっていたのは撮影中は眼鏡をかけない私としては視度調節機能のないEOS−3では
眼鏡をかけざるを得ないという非常に困るとことになる。それは、たとえアイポイントが長くなっ
たとはいえ、ファインダーのすみずみまで見渡すのが困難であるし、特にEOS−3の売り物であ
る視線入力の性能がフルに発揮できないのは辛いことなのだ。
それで、まず最初に視度補正レンズを出してもらった。裸眼で0.5以上ある私としては軽い度数
で良かったのだが、幸い在庫があり、それを付けてみるとスッキリ・クッキリ!なのだ。
これなら、TS−Eレンズのマニュアルフォーカスもできそうである。感覚としては視度調節した
RSよりいい感じだ。
これで、「このEOS−3もらった!」って気分になってしまったのだ。
確かに、使い込んだRSに比べると安っぽい造りは否めないが、ナンバー2なのだから仕方のない
ことか・・・

昨夜は、帰宅後12/29の京都で撮ったまなちゃんのポジを1本分スキャンして、彼女に送り、
何通かのお年始メールのレス書きと撮影雑記の更新をした後、やっと12時過ぎにパワードライブ
ブースターの取り付けにかかったのである。
それから、まずは手持ちレンズの中で、キヤノン以外のレンズの作動チェックを行った。その中で
一番出番の少ないシグマの135−400mmズームがピクリとも動かないことが判明した。
まぁ、どおってことないが、ちょっとブルー。
でも、ボディーが1台しかしかない人にとっては痛いであろう。

次は誰もがやってるであろう視線入力のキャリブレーションである。何年も前に発売日にEOS5
を買った時のことを思い出してしまった。
キャリブレーションを何回か繰り返した結果、横位置ではほぼ視線入力が追従してくれたが、縦位
置ではまだまだ危なっかしい状態で、視線入力が適応外となって自動的に測距点自動選択モードに
なってしまうケースが多かった。夜中の部屋の中という厳しい状況であるので、明るい自然光のも
とでしっかりキャリブレーションを重ねる必要がありそうだ。8割以上が縦位置である私にとって
はなんとしてでも、賢いEOS−3に育ててやらなければいけない。

今夜は、することが決まっていて、フォーカシングスクリーンを方眼マットに換えたのである。
RSの時も換えたかったのであるが、内蔵露出計に狂いが生じるので諦めていた。今回EOS−3
もRSと同じく明るいフォーカシングスクリーンが使われており、露出計に誤差が出るのだが、嬉
しいことにカスタム・ファンクションの0番でその補正ができるようになった。この改善には拍手
を送りたい。何故、方眼マットに換えるかといえば、明るいだけで本来の目的を忘れたスクリーン
は嫌いなのである。特にTS−Eレンズを使う時には方眼マットが有効だし、MF時にピントの山
もつかみやすいのではないだろうか。元々この方眼マットは1N HSに付けていたものであり、こ
れがあると無意識のうちにフレーミング時に水平垂直に注意がいくのである。最近少し乱れ気味で
あるのが気になっていたのだ。元々暗いレンズは使わないので無理矢理明るくすることもない。
また、方眼マットに換えてしまうと、45点の測距点を囲む楕円形の枠が無くなってしまうのだが
元々1N系と違って測距点が示されていないし、方眼の線とで慣れれば大した問題ではないと考え
ている。
ここでひとつ問題が発生したのだが、それは昨夜行った視線入力のキャリブレーションが無駄にな
ってしまったのだ。まったく視線入力が効かなくなってしまったので、一旦クリアして再度キャリ
ブレーションしたら、OKであった。だから、フォーカシングスクリーンを換える人は早めにどう
ぞ!ってことだな。それと、キャリブレーション時のコツが分かったのだが、しっかりと最後まで
赤く光った測距点を見つめ続けることなのだ。

それと、今夜はスピードライト550EXも買ってきたので、とりあえずEOS−3システムが完
成したことになる。これでFP発光ができるのでレフ無しでも困ることが減りそうである。

そもそも、EOS−3導入に踏み切ったのは、最近のまなちゃんとの撮影では動きの中から自然な
姿を見つけて撮るスタイルが多くなっており、今のRSではちょっと役不足になってきたのである。
まなちゃんをもっと自由に動かしてあげたいと最近思うことが多く、それをストレスなく追い続け
たいと思ったのだ。
一定の動きで周回するサーキットでの撮影以上に動きのあるポートレートでのピント合わせは難し
いと感じている。RSでも十分に対応出来てはいると思うが、だんだん欲が出てくるものである。

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