『素顔のままで』第10弾


『素顔のままで』も回を重ねて第10弾ということになった。今回は、広島での初ロケだし、まな
ちゃんの学生生活のスタートも重なって、いろんな意味でメモリアル的なのである。

GWの後半には天気が崩れてしまったが、前半は最高の天気に恵まれた。兵庫から広島に向かうに
は、山陽道と中国道の二通りあるが、行きは広島市内で待ち合わせということもあり、山陽道を走
って行ったのだ。途中岡山を過ぎると尾道を通るのだが、私が走った時はガラガラに空いていたが
その直後に開通した四国への橋の影響でとんでもなく混んでいるというニュースを見た。
帰りは、中国道だがこちらの方が距離的には近いが道路のコンディションは悪い。しかし、高速コ
ーナーの連続で楽しいドライブである。

さて、今回はまなちゃんの学校が終わるのを待っての撮影で、4時まではロケハンしたり、まなち
ゃんの住む町の地理になれたりしていたが、その日の夕方撮る場所も探しておいた。
とにかく川の多いところでちょうど3本の川が合流するのである。ちょうどタンポポの季節でもあ
り、河原に降りて撮ることにしようと思ったのだが、まなちゃんが下りやすくなくてはいけないの
で足場がよくて、ポーズの幅が出しやすい場所を探す必要があった。

時間はたっぷりあったし、撮影時に迷うのは嫌なのでカーナビを見ながら、学校から離れ過ぎない
距離で探していると、4駆が河原を走っているではないか。と、言うことはどこからか道が繋がっ
ているはずである。しかし、私のクルマは立体駐車場でもフロントやボトムをガリガリと擦ってし
まうほどなのである。でも、都合のいいことになだらかな斜面の道があって河原まで下ることがで
きた。

撮影時間も2時間ほどだと予想していたので、ここだけで充分だと思える場所を見つけたのだが、
実際は一時間ちょっとで、まずまずの撮影が出来た。とにかくまなちゃんとの撮影の場合は、まっ
たく無駄がないのだ。わたしの求めているものを分かってくれるまなちゃんの場合、説明はいらな
い。今回は急遽決めた撮影ポイントであったし、私もまなちゃんもまったく白紙の状態での撮影で
あったが、撮り出すとスムーズに流れるのは、撮影以外の時間でのコミュニケーションがうまく行
っているからだろうか。
ここでの撮影では、まずEF135mmF2Lで、タンポポのボケを活かしたポートレートの王道
的な撮影から入った。その後、当然のことだがEF85mmF1.8を使っているが、今回は食わ
ず嫌いだったとも言えるタムロンの28−135mmF2.8を多く使っている。

一通り撮って、まだ太陽が沈むまで時間がありそうだったので、ロケハンした鉄道シリーズの雰囲
気を味わうつもりで、近くの駅に行くことにした。その駅はまだ、それほど奥深いところではなか
ったが、一応無人駅である。近くに民家も多いが、とにかく私としては日が傾いた時間で、しかも
こんなにいい天気の時に、まなちゃんをそのシチュエーションにあてはめたくて仕方がなかったの
である。ロケハンした直後で、目の前にまなちゃんがいるのだから・・・

線路の上を堂々と歩けるという状況であるが、まなちゃんはいつもレールの上を歩いている。この
へんがお転婆の彼女らしいところやね。
線路やホームで少し撮ったが、順光と逆光があるが、この季節ともなると順光も冬の撮影の時のよ
うに柔かくはなくなってくる。それに引き換え逆光とこのロケーションがやけにマッチするのだ。
どう見ても逆光の方がドラマチックなんだよなぁ。「やっぱり、まなちゃんは逆光の人やな」って
思わず言ってしまった。「フーン、逆光のひとぉ・・・?」ってまなちゃんは言っていたが、まぁ
仕上がりを見れば分かるって。

今回の第10弾は、まなちゃんの部屋でのカット、河原での撮影後、次に予定している鉄道ロケの
予告編になりそうなカットへと続くが、今回はこの鉄道ロケについてはちょこっとしか見せないぞ。
そして、部屋でのカットだが、私が求めていた空気感が撮れだしたのではないかと思わせるものだ
った。

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