六甲山ロケ敢行


12日はゆみちゃんとの本格的な撮影の第1弾として六甲山での撮影を行った。心配していた天気
も梅雨とは思えないほどで、暑さとの戦いとなった。でも太陽が見えるのは幸せなことなので、贅
沢言うとバチが当たる。

まずは大阪の難波で10時に待ち合わせ。ノーメイクでやってきたゆみちゃんは、薬局でヘアスプ
レーを購入。その後クルマに乗り、クーラーで汗が引くのを待ってメイク開始。
渋滞を避けて湾岸線に乗り入れるが、道路のギャップを拾うクルマの中で器用にメイクが進む。

まず、午前中に到着したのが羊たちが走りまわる六甲牧場である。しかし、ほとんど日陰がない上
に、標高を感じさせないほどの暑さであった。4年ほど前の同じ時期にここで撮影した時の記憶が
よみがえってきた。撮影ポイントとしては多いのだが、その場所へ移動するには山を越える必要が
あったり、延々と坂道を登らなければならないので、基本的には2箇所での撮影にとどめた。
ゆみちゃんは、adidas SUPER STAR で走りまわってくれたので、私も広角ズームで負いかけてみた
りもしたが、これもフィルム一本が限界って感じだった。
いきなり、キツイ撮影になってしまったが、ゆみちゃんは途中着替えもしてくれて楽しそうに付き
合ってくれたので、よかったよかった。

次の撮影ポイントとしては、再度山の修法ヶ原方面を予定しており、途中良さそうなポイントがあ
れば、撮影するというパターンを考えていた。とにかく炎天下のアップダウンから開放してあげた
いと思ったのだ。六甲と言えば六甲山カンツリーハウスなど、数え切れないほどの撮影ポイントが
あり、レトロチックな六甲ケーブルなんかも面白い。とにかく一日で撮影することなど到底不可能
である。

再度ドライブウェイに入る手前で、ちょっと気になるポイントがあったので、立ち寄ってみたが、
予想してた通りの雰囲気であり、そこをゆみちゃんに見せたらピンときたのか、今までには無い表
情をしたゆみちゃんが、そこには立っていた。
そのポイントでは1本撮ったが、このようなゆみちゃんの表情が見れただけでも、そこに行った価
値は充分にあり、今後の撮影イメージが大きく膨らんだのである。
そこはかなり暗く、50mmF1.4の開放付近でなければ撮れなかったのだが、ホンネとしては
最低でもF2.8まで絞り込みたかった・・・
キリッとしたゆみちゃんの表情を強調するためと、バックの雰囲気をもう少し伝えるためにも。

ゆみちゃんが夕方大阪に戻らなければならなかったので、後ろ髪を引かれる思いでその場所を離れ
再度山へ向かうが途中は、走り屋のメッカであるワインディングが続く。そこでゆみちゃんはなん
とメイクを直し始めたのである。いくら私がゆっくり流して走っていたとは言え、再度ドライブウ
ェイを走っている状態でメイクをしだすとは思いもしなかった。ゆみちゃんは、出来るだけ現地で
無駄な時間が出来ないように、移動中にメイクやヘアスタイルのアレンジを済ましたいと思ったら
しい。ゆみちゃんとい、まなちゃんといい、モデルに恵まれたものである。

この季節、六甲と言えば道の脇には神戸市の花である紫陽花が咲いているが、一瞬開けた道に出た
途端、白と黄色の花が咲き乱れている場所に出くわしたので、急遽撮影開始ってことになったが、
ゆみちゃんは何のためらいも無く、道端で着替えをしだしたのである。
それと、朝買ったヘアスプレー1本で、ショートカットのゆみちゃんは、ヘアスタイルのバリエー
ションをいくらでも作ってしまいそうだ。
この場所では、耳を出したスタイルで、アイドルチックに決めてくれた。本人はちょっとブリッ子
してみたと言っていたが、私もハイキー目に露出を開けて、可愛い宣材写真の出来あがり!

ゆみちゃんは、私との撮影で時々シャッター数の多さに驚くことがあるが、今までのスチールの仕
事とは違っているのだろう。私はゆみちゃんが表情を作って、それに合わせてワンカットずつシャ
ッター切るという状態だけが、シャッタータイミングであるとは思っていないのだ。
だからと言って、ただ闇雲にシャッターを切っているわけではなく、しっかり表情を追いかけてい
る。その証拠とも言えるこんなことがあった。
ゆみちゃんは、私の撮ったゆみちゃんはもちろん、まなちゃんのポジ全体を見て、目をつぶってい
る写真が少ないことに感心していた。
私としては、そんなこと当然のことだと思っていたのだが、実際はそうでもないようである。
プロのモデルであるまなちゃんや、ゆみちゃんを撮る場合に、目をつぶった写真を大量生産するこ
となど、カメラマンの恥であると思うわけだ。
モデルの表情をしっかり見て、さらにモデルとの呼吸が合っていれば、そんな惨めな結果になるは
ずが無いのである。
モデルもカメラマンも自分のすることを勝手にやってるようじゃ、撮影会で撮るのと同じなのだ。

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