これも技なのか・・・?


10月下旬に撮影したゆみちゃんの写真は、アップ分のみスキャンして先日ポジをすべてゆみちゃ
んに預けたが、コンポジに使うとの報告をi−modeメールでもらい、今からオーディションに
行ってくるってことだった。
どのカットを選んだのかはまだ聞いていないのだが、彼女との撮影も順調に進んでいる。
新しいコンポジに使うだけの魅力がない写真を撮っても、あまり意味が無いのだが、私は別にそれ
を意識して撮影しているわけではない。

ゆみちゃんのモデルとしてのすべての面は、まだまだ未開拓な部分がありそうなので、できるだけ
色々なシーンを用意してあげたいと思っている。
私との撮影を行なうまでのゆみちゃんの得意パターンも当然織り交ぜながらではあるが、彼女のリ
クエストも踏まえた上で、ロケーションやシチュエーションを考えている。

先日、ある方から感想をいただいた際に、このような一節で締めくくられており、私としては撮影
技術のことを評価されるより嬉しいと感じたのである。

「やっぱり一番驚かされているのは写真のなかでモデルさんがいい方向に変身してい
 る感じがすること。 この辺何か技があるのでしょうね」

これは、まなちゃんとゆみちゃんの新作を見てくれての感想であったが、これは個人撮影であるこ
とで、大きくクローズアップされたい部分であった。
私自身、こう言った意見が第三者から聞かされることがなければ、長くやっている意味がなくなり、
完全な“自己満足”の世界に成り下がってしまうのである。
また、一度の撮影で大量アップをすることも理解して頂けているようで、過去に一度だけBBSで
プロと名乗る人から苦言を頂戴したが、多くの理解者の支援を得ることが出来、その発言を寄り切
ったことがあった。私自信、無駄なアップをしているつもりは無いので、それも有り難いこととし
て記憶に残っている。

話は戻るが、今回の感想の中で「何か技があるのか?」との問いに対して、改めて考えてみること
にする。
そのベースになっているのは、“彼女達との撮影を続けて行きたい”という考えでやっているから
であることしかないが、彼女達は写真の練習に付き合ってもらえるほどの素人モデルではないので、
私もいい加減な撮影をしたことはないし「毎回今度はもっといいものを」という気持ちでいる。
それが実現できないようでは、離れて行かれても仕方がないと思っている。
まぁ、そんな考えは素人モデルであっても同じことであるが、目の肥え方が違うから誤魔化しがき
かない。

だから、彼女たちを撮る場合に試行錯誤しながら練習ってわけには行かないし、失敗することも許
されがたい訳だ。撮影後ポジをスリーブで全部見せるのだから、露出のミスも避けなければいけな
い。撮られ慣れているモデルとは言え、自分で撮るのはネガからの同時プリントなので、ポジで露
出を決めることが難しいなんてことは知らないのだ。
とは言っても、実際に撮影になれば、そのような難しいことは考えてやしないが。

そんな状況の中であっても、毎回安全策で撮っていてもつまらないので、何か新しい試みに挑戦す
ることにしている。最近彼たち二人の撮影しかしていない私は、それらを事前に練習する機会がな
いが、机上でしっかり計算してイメージトレーニングだけはしておくようにしている。
実は、今ひそかにテスト撮影用のマネキンを探していたりするが・・・こんなものを部屋に置いて
おくほど物好きではない。
それで、いままでなんとかやれてきたが、次回のまなちゃんの撮影では今までとはちょっと違うこ
とをする予定で、昨夜もその効果をレンズと絞りの設定でどうなるかを研究していたのである。

また、まなちゃんとゆみちゃんでは写真の見方も違っているので、それぞれに応じた撮り方っての
もあって、それなりに満足してもらえなければ次が無い。
それも、仕上がった写真だけがすべてってわけじゃないのが私のやりかたであり、ここが最重要ポ
イントでもある。

個人撮影と言えども私自身の作品撮りとして、ギャラを払ってモデルしてもらっていれば、失敗し
ようが、どんな写真を撮ろうがある程度は許されるかもしれないが、私たちは元々そういう契約じ
みた関係は一切存在せず、どちらからも強制することなく、お互いに必要と感じ合いたいのだ。
このスタンスは、私の撮影を語る上で、絶対に外すことができない要素である。

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