『素顔のままで』第１６弾


今回は、今年最後の撮影で広島に行ってきたが、途中の中国道も「積雪注意」とか「凍結注意」の
看板が随所にあって、そろそろヤバイかな？って季節になってきている。
今回は、ちょっと早めに着いて、色々やってあげる宿題を済まし、例の写真集を一緒に見た。
その「ＡＮＧＥＬ」って写真集を見終わった時に、まなちゃんの口から出た言葉は「これ撮った人
彼氏だったりして」なのである。

私達から見れば、共感できるいい写真集だったのだが、『素顔のままで』を見ている人達から、同
じような意見を貰う私達も、そんな感想を持ったわけだ。
どちらにしろ、そのカメラマンはモデルにぴったりと寄り添い、空気のような存在になっているこ
とは、写真を見れば伝わってくる。
スターが見せるここまで自然な表情は、私たちにも大いに刺激となったわけだ。

翌朝は、５時過ぎに起きて、三次名物の霧の海を見に行ったわけだが、クルマで２０分ほどの高谷
山に登って行くと、途中濃霧の中を走ることなり、しばらくすると急に霧が晴れた。
それを見てまなちゃんは、「いい感じだよー」って言ったが、空を見ると雲が覆っていて、コンデ
ィションとしては、それほど良くは無かったのである。
展望台に着くと、既に１０人ほどカメラマンが三脚を立てて、陣取っていたが、先日まなちゃんが
見たときに比べると、かなり状態は悪かったようだ。
しかし、私には十分にその壮大な自然の美しさは伝わってきた。
またチャンスがあれば、見に行きたいものである。
とは言え、私にとっては、まなちゃんが早起きをして案内してくれたことが、嬉しいことであり、
大満足だったのである。

さて、本編の撮影だが、前回撮影した高野町に行きたかったので、まなちゃんが実家に電話すると、
小雨が降っているとのこと、天気予報では雨になってなかったので、とりあえず向かうことにした
が、途中でまなちゃんがウトウトし出したので、「寝てもいいよ」って言ったら、一気に深い眠り
に落ちて行った。その直後から、先日降った雪が所々残るようになってきて、撮影地に着いた時も
小雨は降り続いていた。
そこで、私の目に付いたのはうっそうとした細い森の道であった。何故か引き寄せられるように、
私はその道へクルマを向けたのである。今回の撮影の前半のポイントはここでの撮影であろう。
しかし、冷たい雨が降る中、相変わらず「大丈夫！」って言うまなちゃんではあるが、寒い思いを
させたくないので、再びクルマを南に向かって走らせた。

その目的地とは７月の撮影で少し撮影したことがあり、私自身とても気に入っていた、庄原の七塚
原高原牧場で、あの時はトウモロコシ畑で撮影し、その横のポプラ並木の所でムービーを撮ったの
だが、「ちょっと声がヘンなんです」ってまなちゃんが声を初披露した時のことを覚えている人も
いることだろう。
あの時は、この牧場でいつかゆっくり撮影しようと思っていたので、迷わずここにやってきた。

庄原に着く頃には、雨はすっかりあがって、曇り空から時々日が差す状態となっていた。撮影を切
り上げてからは、すっかり安定していたのだが、今年最後だし朝早くから頑張ってくれたまなちゃ
んに美味いものを食べさせてあげることを優先した。

この牧場はとても広く、ほんの一部の場所でしか撮影しなかったが、それまでロケーション探しで
移動が多かっただけに、ある程度ポイントを絞り込んで撮影する事にした。
もちろん牧場であるから、牛とまなちゃんのショットは当然押さえてあるが、今回は私のコートを
来たりして、今までの雰囲気とは少し変えてみたつもりだ。

全体としては、今回はまなちゃんに動いてもらうシーンを少し増やしている。動くといっても特に
私が細かく指示するのではなく、撮りながら成り行きでシャッターを切っていく感じで、まなちゃ
んは、私の方に向かって歩いてくる場合もあれば、私が追いかけるような撮り方もしていて、ブレ
たり、フレーミングが多少崩れることなど、それほど問題とはしていない。

そのような撮り方をしていながらでも、シフトレンズも使っているし、新しく揃えた３枚のフィル
ターも使っている。
また、バックをそれほど大きくぼかしたくない時には、２８−１３５ｍｍのＩＳレンズもかなり使
用したが、ＩＳの効果は充分発揮されており、ファインダーが暗いのは気になるが、ＡＦレスポン
スも含めて使えるレンズである。
リストラした、タムロンの２８−１０５ｍｍＦ２．８は明るいだけで、使う事に対して気が進まな
かったのだが、この人事異動は正解であったと思うのである。
確かに、レンズにとって明るいことは何事にも変え難いアドバンテージであるのは、私も承知して
いるが、精神衛生上よろしくないレンズを使うぐらいなら、単レンズを使った方が、画質もいいの
だから、ズームレンズという性格上、私はＥＦレンズのＵＳＭ＆ＩＳ仕様を使うことにしたのだ。

実際に、２８−１３５ｍｍの範囲では、２８ｍｍＦ１．８、ＴＳ４５ｍｍＦ２．８、ＥＦ５０ｍｍ
Ｆ１．４、８５ｍｍＦ１．２＆１．８、１００ｍｍＦ２．８、１３５ｍｍＦ２．０と、ＴＳレンズ
にテレコンをつけて６３ｍｍなんて焦点距離も単レンズで揃えているので、じっくり撮る場合は、
ズームなど使わないのだから、モタモタして、中央だけしかまともな像を結ばないレンズに用はな
い。てな感じで、機材についても書いておいたぞ。

撮影データを付けて欲しいというリクエストは確かに多い。それで、知りたいのはどういったモノ
なのだろうか？使用ボディー、レンズ、絞り値、シャッター速度、露出補正値、測光方法、それか
ら使用フィルムてなところだろうか・・・
それを聞かれれば、ほぼ１００％お答えできるのだが、書くのは面倒である。
私の所有機材は明かしてあるのだから、想像してみて欲しいものだ。
私としては、写真集的な感じで見ていただきたいと思っているので、このまま撮影データを記載す
ることはないだろーな。
まぁ、まなちゃんの魅力を楽しんでくださいな。

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